議会活動のあゆみ 千葉市議会議員 みす和夫 公式ホームページ

千葉市緑区を考える
議会活動のあゆみ
※各項目をクリックすると直接質問答弁へ行きます。

6.

平成 12年12月

第4回 定例会 会議録


市政に関する一般質問

 

1  消防行政について

 

2  教育行政について

    ―保健学習及び運動部活動について―

 

3  農業の持続的発展について

 (1)後継者問題について

 (2)農地の有効利用について

 

4  緑区の諸問題について

 (1)「緑いきいきプラザ」について 平成153月オープン

 (2)野焼きの現状と今後の対策について

(3)誉田地区における大規模小売店舗の出店状況について

(4)誉田北公園について 平成153月オープン

(5)誉田駅周辺の街づくりについて

(6)高田排水路について

(7)椎名小への歩道について

(8)杉山堰について

(9)市街化調整区域の公共下水道整備について

    (土気・誉田・鎌取)

10明治大学(誉田農場)について

 

 

                    平成111212


議会活動のあゆみ | 5. 平成11年12月第4回定例会へ | 7.平成13年12月第4回定例会へ

おはようございます。市民自由クラブの三須和夫でございます。
皆さんも御承知のように,町の花屋さんに出かけますと,シクラメンの花が咲き誇っております。また,夜の町にはクリスマスツリーが咲き誇っておりまして,いやが上でも年の瀬を感じるきょうこのごろでございます。
 通告に従いまして,一般質問をさせていただきます。
 20世紀も残り二十日となりました。長引く景気の低迷が続く中で,ことしも企業の大型倒産が相次ぎ,そのあおりを受けて,中小企業も連鎖的な倒産や廃業などの苦境に立たされたままことしが終わろうとしております。日本経済の基盤を支える中小企業の皆さんが抱える御苦労には,はかり知れないものがございます。年末を間近に控え,私の関係する中小企業の経営者の皆さんが,さまざまに御苦労をされている様子を見聞きしますと,バブルの崩壊以降は,毎年,心が痛む思いを経験しております。
 現在,ちば・ビジョン21を具体化する最初の新5か年計画の策定と平成13年度予算の編成が進められておりますが,詳細については,行政報告や代表質問で既に多くが話されておりますので,この場は,私といたしましては,ぜひ,地域に根差した景気浮揚に大きな視点を置いた5か年計画や予算となるよう,強く要望し,その上で一般質問に入らせていただきます。

 

 

 

1  消防行政について 

 

初めに,消防行政について伺います。

ことしも北海道の有珠山,三宅島の噴火による住民の全島避難,また東海地方の豪雨災害等さまざまな自然災害が発生しました。その結果,生命や財産を脅かされた被災者の方々も多く,心からお見舞いを申し上げます。特に,三宅島の皆さんの場合には,新世紀の幕あけを避難先で迎えるという,大変な御苦労を強いられることになり,心が痛む思いがしております。
 10月6日には,鳥取県西部地方において,さきの阪神・淡路大震災を上回るマグニチュード7.3の地震が発生しました。地震の規模のわりには被害が比較的少なかったのは,たまたま震源に近いところが山岳部であったということが幸いしたと言われております。不幸にして被災された皆さんの,一日も早い復興を念願しているところであります。
 近年の災害や事故の態様は,都市化の進展などによる社会環境の変化に伴って,複雑化の傾向を強めています。
一方,茨城県の東海村で発生したウラン加工施設の放射線被曝事故や,群馬県の化学工場爆発火災など,広範囲にわたって周辺住民を脅かす大規模な火災や事故も,各地で相次いで発生しているところであります。
 消防隊は,日ごろから火災を初めとする各種の災害現場において,身を挺し市民の生命,財産を守るために活動しているところであり,その御苦労に対し敬意を表する次第であります。

また,消防の救急統計を見ますと,平成11年の救急件数は3万4,494件で,毎年約2,000件ずつ増加しており,救急件数の約半数を占める急病のうち,高齢者の占める割合が増加していることが読み取れるのであります。
 今後も高齢化等の進展により,心臓疾患等の疾病者の増加が予想されるところから,ますます消防に対する市民の期待度が高まっていくことは間違いありません。
このような状況がある中で,消防活動や救急業務体制等の消防力の一層の充実を図るための方策について,どのように考えているのかを伺います。

 

< 質   問 >

 

@ 1点目は,消防隊が火災等の災害現場で活動を行う場合の基準は定めてあるのかを伺います。また,消火活動を行う上で最も重要となる消火栓や耐震性貯水槽等の設置状況と今後の整備計画について伺います。

 

 

【 消防局長答弁 】

 

消防行政の御質問について順次お答えをいたします。
初めに,消防隊があらゆる消防活動を行う場合の基準についてでございますが,消防局の消防戦術と災害防御活動の基本となる消防活動基準を策定いたしまして,この活動基準に基づきまして,効果的な災害対応を図っております。

次に,消火栓等の設置状況と今後の整備計画につきましては,平成12年4月1日現在で,防火水槽は1,654基でございます。消火栓につきましては,1万1,040基が設置されております。そのうち,耐震性貯水槽につきましては,84基を設置してございます。また,今後の整備計画につきましてでございますが,消火栓につきましては,国で示す水利の基準と地域の特性を十分に考慮いたしまして,適正な配置に努めてまいる所存でございます。
なお,耐震性貯水槽でございますが,新5か年計画の整備計画の数値と目標に鋭意努力してまいりたいと存じます。

 

< 質   問 >

 

A 2点目に今後ますます増加することが予想される救急業務に対する対応について伺います。また,高規格救急車の配置計画と救急救命士の養成計画はどのようになっているのかについて伺います。

 

 

【 消防局長答弁 】

 

次に,救急救助体制の整備についてお答えをいたします。
 1点目の,増加が予想される救急業務に対する対策についてでございますが,増加する救急出動の中でも,先ほど三須議員の御指摘のとおり,65歳以上の高齢者の占める割合が年々ふえ続けていることが特徴でございます。
 高齢者の傷病程度は,重症度が高く,高度な救急技術が求められているところでございます。引き続き救急救命士の養成と高規格救急車の導入による救急業務の高度化の推進とあわせまして,救急隊員の病院研修等による再教育を図りまして,応急措置技術の向上に努めてまいりたいと存じます。
 2点目の,高規格車の配置計画と救急救命士の養成計画についてでございますが,高規格救急車は,現在8台配備してございます。本年度中に13台とする計画でございます。
 さらに,新5か年計画におきまして,11台を増強の目標にいたしまして,全消防署と出張所に配備する計画でございます。
 また,救急救命士におきましては,現在まで50名を養成してございます。さらに2名が研修中でありまして,全署に配備する24台の高規格救急車に対しまして,96名を配置する計画で養成を図ってまいります。
いずれにいたしましても,増加する救急業務に対しましては,知識の修得と技術の向上に万全を期してまいりたいと存じます。
 以上で終わります。

 要   望 

それでは,2回目ですけれども,要望といたします。
ただいまは,執行部の皆さんから丁重な答弁をいただきましてありがとうございました。2回目ですので,答弁を踏まえて,1回目の質問の際の要望に加える形で幾つかの要望をさせていただきます。
 年の瀬を控え,寒さや忙しさが重なって,病気やけが,交通事故などが多くなります。あってはならないことですけれども,火災の件数も増加いたします。そのときに頼みの綱となるのは,消防の力以外ほかなりません。大きな災害を数多く例に出しましたが,病気を含めた日常的な災害に遭遇する危険は常にあります。365日,24時間,市民の安全のため,信頼される消防体制の強化を今後も継続して図られるようお願いいたします。

2  教育行政について―保健学習及び運動部活動について 

 

次に,教育行政について伺います。
 最近の大きな社会問題の一つとして,青少年による重大犯罪の増加が言われております。マスコミなどでさまざまな事件が報じられるたびに,なぜこのようなことが起きるのかと,信じられない思いをされているのは私だけではないと思います。
 最近,書店やコンビニエンスストアに並べてある雑誌を見て,私も大変驚きました。

少年向けの週刊誌や月刊誌をぱらぱらめくってみますと,これはまさしく大人向けの本ではないかと見違えるほどの,漫画に至っては,ことさら性の問題をおもしろおかしく取り扱った部分がたくさん掲載されているのであります。
 また,青少年が,自分自身の性に関するいろいろな体験についても,投稿した文書を紹介するページがあり,その内容は実に具体的で,読んでいる私が恥ずかしくなるようなものであります。
 しかし,そのような本は1冊,2冊ではございません。しかも,そのような本がはんらんし,中学生や高校生らが立ち読みをしている光景は,まことに困った状況でもあります。

 

このように,性情報がはんらんする中で,性に対する知識が正しく伝わることより,むしろ,ただただ性に関する興味や関心をあおることのみで,悪影響だけを懸念いたしております。
 とりわけ,多感でしかも思春期にある中,高校生にとりましては,エイズはもとより,心や体への悪影響を心配しなければなりません。
 一方,中学校の中にも目を転じますと,一部の生徒がこうした雑誌を校内に持ち込み,興味や関心を示す生徒同士,お互い情報交換をし合う,いわゆる回し読みが横行していると聞いております。
 このように,学校の中までも性情報がはんらんする兆しが見られることに当惑を覚えるとともに,私といたしましては,このような状況に大変危惧するものであります。
 このような性描写の激しい図書に対する規制を初め,子供たちが心身ともに健全に育つことに,地域社会を初め,家庭,学校など連携して取り組むべきことではありますが,とりわけ,学校教育の果たす役割は極めて重く,重要なものであります。
 そこで,青少年の健全な心と体の育成に関して,以下,お伺いいたします。

 

< 質   問 >

 

 1点目は,このような性描写の激しい書籍に対して,千葉市はどのように対処しているのか。
 2点目は,さきに述べたように,学校の現状に対する教育委員会の見解をお尋ねします。
 3点目は,小中学校において性に対する保健学習はどのようになされているのか,お伺いします。

 

【 教育長答弁 】

 

教育行政についての御質問に,順次お答えをいたします。
 まず初めに,青少年にとって有害と思われる図書などについての本市の対応についてでございますが,現行の千葉県青少年健全育成条例では,一般誌と区分して陳列し,青少年には販売しないよう規制されておるところでございます。
また,各中学校区の青少年育成委員会が,必要に応じまして,各学区内のコンビニエンスストア,書店などの有害図書を点検いたしまして,区分陳列をお願いしているところでございます。
 次に,青少年にとって有害と思われる雑誌を学校で回し読みすることについての教育委員会の見解ということでございますが,多くの中学校におきましては,学習に関係しない物品は,学校に持ってこないという指導を日々行っておるところでございますが,三須議員も大変心配しておりますので,御指摘の趣旨を踏まえまして,校長会や生徒指導部会等を通しまして,指導を徹底してまいりたいと存じます。
 次に,小中学校における保健学習の性に関する指導についてお答えをいたします。
 学校での保健学習における性に関する指導につきましては,児童生徒の心と体を一体としてとらえ,発達段階に応じ系統的,計画的に指導しているところでございます。
 例えば,4学年では,思春期の課題について,5学年では心の不安,悩みへの対処について,さらに中学校では,3学年で,感染症の予防についてなどの学習を行っておるところでございます。

 

中学校の運動部活動について 

 

近年,少子化の進行により生徒数の減少,学校規模の縮小等,中学校運動部活動の運営に支障を来している学校があると聞いております。
 文部省が行った中学生,高校生のスポーツ活動に関する調査の結果によれば,9割以上の生徒が運動部活動を通じてスポーツの楽しさを体験し,体力の向上や友達づくり等に役立っていると答えております。
スポーツが生徒の人間形成に与える影響は大きなものがあり,小中学校時代から各種のスポーツを通じて体や心を鍛えていくことは,大変重要なことであります。
 このようなことを踏まえ,本市におきましても,平成4年度より運動部活動の振興を図るため,専門的な指導力を備えた指導者を必要とする中学校に対して民間指導者を派遣し,運動部活動の充実を図っていると聞いております。

 

 

< 質   問 >

 

そこで,本市の中学校において,民間指導者を必要としている学校数,各種目等の現状についてお伺いします。
 また,民間指導者以外に運動部活動の充実を図るための対策等を考えているか,あわせてお伺いいたします。

 

 

【 教育長答弁 】

 

次に,運動部活動の現状についての御質問にお答えいたします。
 まず,民間指導者の派遣につきましては,平成11年度は36校に47名,平成12年度は43校に50名派遣しておりまして,民間指導者を必要とする学校が増加しているのが現状でございます。
 派遣種目は,野球,剣道,サッカー,バスケットボール,バレーボールなど12種目でございます。
 また,今後の対策ですが,12年度におきまして,校長会,教頭会,教諭代表などを委員とする各種体育大会等検討委員会を設置しており,平成14年度からの新教育課程全面実施に向けまして,児童生徒の発達段階に応じて,学校教育活動全体からの現状を見直しまして,小中学校の各種体育大会及び中学校の運動部活動のあり方を,

平成12年及び13年度の2カ年で検討しておるところでございます。
今後は,その結果を踏まえまして,所要の改善を図ってまいりたいと存じます。
 以上でございます。

【 要   望 】

 

私は,野球を趣味としており,議員団の野球大会でもキャッチャーを務めさせてもらっておりますが,スポーツをして汗を流した後の爽快感は何とも言えません。
 自分の楽しみとして,一生の趣味としてできるようなものを見つけ出すためには,青少年のときに,よき指導者を得て練習に打ち込むことのできる環境が整えられていたかが決定的な要素となります。その意味から,幅広い視点に立った指導者の起用については,大きな期待を寄せるものであります。
 先ほど述べましたように,青少年を取り巻く有害図書のはんらんは,目を覆いたくなるような現状であります。この現状を打破するためには,県の青少年健全育成条例の規制だけでは十分とは,全く言えません。
 そこで,切望したいところでございます。

21世紀を目前として,青少年が来るべき新世紀に夢と希望を抱けるような社会環境をつくり上げることは,我々大人の責務であり,是が非でもやり遂げなくてはならない課題でございます。そのためには,青少年を健全に育成する機運を全市的に盛り上げていく必要がございます。これらは,一教育委員会にとどまることなく,市全体がこれらの問題を真摯に受けとめ,取り組んでいただきたい。
 とりわけ,有害図書の自動販売機に対する規制を強めるなど,あらゆる環境からも少年を守るよう努めていただきたく,切望するものでありますが,私どもの青少年育成委員会も年2回,有害図書のこの問題につきまして取り締まりしておりますけれども,非常に有害図書自動販売機,あるいはまた,この有害図書も,たばこの自動販売機と同じような関係にありまして,未成年者はどうのこうの書いてありますけれども,現実にはだれでも買える状況でございます。

どうかこの辺も真摯に受けとめていただき,千葉市の教育委員会としても,取り計らいを厳しくしていただけるよう,切望するものであります。

 

3  農業の持続的発展について 

 

(1)後継者問題について

 

ことしも天候に恵まれまして,米も豊作で,10アール当たり10俵という声をよく聞きます。稲作の作況指数は,全国平均で104,千葉県の平均では107となっております。
 皆さん,御存じのとおり,町の米屋さん,スーパーなどでは,10キログラム詰めの新米が昨年より一段と安い値段で売られています。買う側にとっては,まことに喜ばしい限りですが,米づくり農家にとっては,素直に喜べないことであります。
 平成5年の大凶作の年は別として,ここ年々,米の価格が下がり続け,60キログラム当たりの農家の売り渡し価格が1万4,000円台の声も聞かれて,農家には複雑なものがあると思います。
 本市の農業地帯は広く分布しているものの,中でも緑区と若葉区が農業生産の中心地であります。ことしの米づくりを初めとする農産物の置かれている状況から感じた課題を何点か述べてみたいと思います。
まず,最大の課題は,所得の安定化の問題であります。
 元来,自然環境に左右される農業は,極めて専門的な知識,技術を必要とします。気候は1年として同じ年はありませんが,それを補うのは,高い技術力でありますが,大自然の力には到底及ばない年もあります。
 平成5年の米の大凶作,最近,各地で発生する局所的風水害,夏の異常高温による生育障害や,都市型災害の典型とも言われておりますところの,愛知県の西枇杷島町周辺の河川水害など,数え上げれば切りがありません。これらは,都市化の進展と密接な関係があります。地球温暖化もその一つであり,都市型災害にあっては,水田や畑が宅地化により減少し,農地の持つ洪水調整機能が失われたことなどから,短時間に鉄砲水が起こり,災害を発生させる要因の一つでもあると考えられております。
 農業収入の安定は,農家の生産意欲の向上により農地が有効利用され,洪水調整,水源涵養,保健休養など,多面的な機能の十分な発揮にもつながります。
昨年7月に施行されました新農業基本法の中でも,農地の持つ多面的機能が重要な要素の一つとして盛り込まれております。これらの機能を,市民の理解を得ながら農業の維持,発展をさせるための施策として実行することが必要と考えられます。
 また,農業労働者の不足も高齢化の進行により,深刻であります。
当局においては,大変努力をされていることは,一定の評価はしておりますが,農家の子弟が農業をもう一度見直すようになることが必要ではないでしょうか。
 戦後の我が国の高い経済成長を達成した背景には,農村から農業の担い手となるべき若い労働力が都市部へ集中し,産業を支えたからこそできたと言われております。

近年,物の豊かさから心の豊かさが求められるようになってまいりました。農業,農村の持つ穏やかな風景や安らぎ感,これらを強くアピールして,農村回帰を促す必要があると考えます。

 

 

 

 

< 質   問 >

 

そこで質問いたします。
 これら本市の置かれている農業環境を踏まえ,初めに,農業の持続的発展の主体となる農業後継者の確保であります。高齢化や後継者不足等によって農業従事者が減少する中で,21世紀に農業を維持するためには,担い手の確保が不可欠であります。このため,どのような方針のもとに,どのような施策展開を図っていくのか,お答えください。

 

【 経済農政局長答弁 】

 

初めに,農業の持続的発展についての御質問にお答えをいたします。議員御指摘のとおり,農業の担い手と農地の減少につきましては,全国的な傾向でございますが,農業を持続的に発展させるためには,これらの点は重要な課題と認識をしておるところでございます。
そこで,1点目の農業後継者の確保についてでございますが,魅力ある農業を確立するためには,経営感覚とすぐれた経営体を育成するとともに,多様な担い手の確保に努めることを,本市としては基本方針としております。
 そこで,具体的な施策の展開といたしましては,農業経営基盤強化促進法に基づく認定農業者の育成を初め,農業後継者資金への利子補給等を行うとともに,本年度より他産業からの就農希望者を対象に,新規就農希望者研修を発足するなど,各種施策を推進しているところでございます。
 さらに,農業の担い手の確保,育成を図るために,女性の参画や高齢農業者の活動促進,あるいは地域営農集団の育成,法人化などの推進に取り組んでまいりたいと考えております。

 

 

 

(2)農地の有効利用について

 

また,都市化により住宅地と農地の混在化が進み,農業者と周辺住民の間にさまざまな問題が提起されております。冬の空き畑の砂の飛散,また農薬,肥料問題などさまざまで,環境問題に市民の目が向いている今日では,農地の荒廃等,害虫問題なども新しい課題として起こっております。
 このように数え上げれば切りがございませんが,農業の置かれている現状は,農産物価格の下落,農業者の絶対数の不足,農地の荒廃化などにより,長い年月をかけて守られてきた農業が,大変危機的な状況にあることを認識しなければならないときであります。
 加えて,我が会派市民自由クラブの代表質問の中でも取り上げられました畜産環境問題でございますが,畜産農家の経営にとっては大変大きな負担となる畜産ふん尿の適正処理の規制措置は,法に基づく期限が平成16年と間近に迫っております。地域から畜産農家がなくならないよう,広域発酵処理施設の早急な整備を強く求めるものであります。
 また,当局の説明によりますと,若葉区内にいずみグリーンビレッジ構想として,都市と農村の市民交流の促進を図る計画が策定中と伺っておりますが,若葉区内の農村景観と同様に,緑区の高田町周辺には雑木林の自然を残した斜面林や谷津田などが時を越えて残っております。市内の人口流動も海浜部から内陸部への増加に変わり,緑区への人口増加が顕著になっております。緑区の既成市街地の間近にも貴重な自然が残されているうちに,もっと強く留意し,自然が失われないように対応策を講じ,保全すべきであると考えます。農業と農村は,都市化の影響を強く受けながら大きく変化しております。
 21世紀農業の持続的発展は,千葉市民の安全な食料確保の原点であります。

 

 

< 質   問 >

 

二つ目は,農業生産の基盤である農地の有効利用についてであります。

優良な農地を保全していくためには,耕作放棄地の防止や解消がどうしても必要であると考えますが,当局では,どのような方針を持って施策展開を考えているのか,伺うものであります。

 

 

【 経済農政局長答弁 】

 

次に,2点目の農地の有効利用についてでございますが,農地は,市民への良質な食料を安定的に生産する場として,さらには,農業の持つ多面的機能を発揮するなど,重要な役割を果たしていることから,農地の有効利用を図るため,規模拡大を目指す意欲的な認定農業者等への農地の利用集積を初めとして,市民農園,観光農園の活用など,地域の実情に即した効果的な土地利用を推進してまいりたいと存じます。
 また,21世紀を展望し,新たな事業展開が必要でございます。農地の利活用に関する多様な機能を持つ農業公社につきましても,設立を目指してまいりたいと存じます。
  市といたしましては,本用水路の下流域につきましては,生活排水路としての利用が現状であることにかんがみまして,今後の維持管理,整備等につきまして,関係部局と協議,検討してまいりたいと存じます。
 以上でございます。

 

 

【 要   望 】

 

農政につきましては,かなりの時間をとって質問いたしましたが,21世紀には,世界レベルでの食糧問題が起こるのではと危惧する声も聞かれておりますことから,農業の大切さを,それに従事する側だけの問題ではなく,供給を受ける側の立場も含めて,大きな問題と受けとめ,思いを語らせていただきました。先月末に発表された世界農業のセンサスによりますと,農地や農家の減少が,過去最大の傾向を示しています。農政の一層の推進をお願いしておきたいと思います。

 

 

 

4  緑区の諸問題について 

 

 次に,緑区の諸問題についてお伺いいたします。
 今回報告をされました新5か年計画原案の中に,中間報告では掲載をされていなかった区別計画が示されておりますが,その中には,多くの山林,畑,水田などの自然を保有しており,区の自然と調和した,区民が触れ合う町づくりを進める。掲げる将来像として,みずみずしい自然と

温かい心に包まれた次世代に誇れる緑区と書かれております。みずみずしい自然,温かい心に包まれた町,まさに緑区,触れ合える緑区を象徴したイメージの将来像でありますので,ぜひ一歩ずつ着実に歩みを進めながら,その将来像を実際のものとしていただくことを目指し,以下,質問をさせていただきます。

 

 

(1)「緑いきいきプラザ」について

 

1番目は,緑区いきいきプラザであります。
 少子・高齢化の急速な進展や核家族化によって,お年寄りのひとり暮らしやお年寄りだけの世帯が増加してきている中で,市民のだれもが願うのは,年をとっても健康で生きがいを持ち,安心して暮らしていける生活ではないかと思うのであります。
 昨今の都市化の進行によって,住民相互の近所のつき合いが疎遠になってきていると言われておりますが,一方では,多くのお年寄りが集まってゲートボールなどを楽しんでいる姿も見かけられます。

同世代の仲間と一緒に,共通の趣味やスポーツを楽しみながら,心身ともに健康で日々の生活を送れることは幸せなことであります。ぜひ,高齢化社会の進展する中で,多くの皆さんがそうあっていただきたいと願うものです。

このような観点から,以前より高齢者の健康増進,生きがいづくりなどの施策を進めるため,各区へいきいきプラザの整備,とりわけ市内で最後となりました緑区のいきいきプラザの整備の着実な推進をお願いしたところでありますが,緑区における整備の進捗につきまして,昨年度に基本設計を行い,今年度には,実施設計を実施していると伺っております。したがいまして,建設工事は来年度からとなると思いますが,一日も早い完成を願うものであります。

また,いきいきプラザは,お年寄りのための施設であることから,特に安全に,利用しやすい建物となるよう,さらに,積極的に利用してみたくなるような施設にしていただきたいと考えております。

そこで伺います。

 

 

< 質   問 >

 

各地にいきいきプラザを整備することから,その施設規模等について,ある程度の統一的な基準や制約があることは承知しておりますが,そういう中で,緑区で特に配慮している点など特徴と言えるところはどこか,伺います。
 また,お年寄りがいきいきプラザを利用するに当たって問題となる点が,施設までの足の確保であります。例えば,鎌取方面のお年寄りが電車,バス等公共交通機関を利用する場合には,最寄りのJR誉田駅などから大網街道を通っているバスを利用することになります。運行本数やルートを考えますと,必ずしも十分とは言えないと思われます。
そこで,これは要望でありますけれども,いきいきプラザヘのコミュニティバスの運行について検討していただくようお願いしておきます。

 

 

【 保健福祉局長答弁 】

 

緑区の諸問題のうち,緑いきいきプラザについての質問にお答えいたします。
いきいきプラザ等に基づき行っておりまして,利用者の利便や防災等についての十分な配慮などの整備に当たり特に配慮している点など,特徴は何かということでありますが,いきいきプラザの設計につきましては,国の老人福祉センター設置運営要綱,建物の構造及び設備等につきましては,基本的には,各区ともほぼ同様の,区によりましては,設置場所や立地条件等に違いがありますことから,地域内容となっております。
 しかしながら特性を考慮した設計といたしております。
 緑区の特徴についてでございますが,基本設計の方針の中で,地域に開放された施設とすることや,地域環境との調和を掲げております。その具体例といたしましては,本体施設のわきにゲートボール場を設置するとともに,緑の多い環境の中でくつろぎ,安らぎ,また憩うことができるよう,ガーデニングスペースを設けることといたしております。

また,いきいきプラザの本体部分では,既にオープンしております他のいきいきプラザの運営状況等を考慮し,集会室の舞台は十分な広さを確保するとともに,研修室の間仕切りを可動式の遮音間仕切りといたしまして,いろいろな用途への利用を可能とするなど,より使いやすい施設となるよう設計に反映させているところでございます。

以上で終わります。

 

 

【 要   望 】

 

私は,団塊の世代でありますが,我々団塊の世代が年齢を重ねることにあわせて,高齢化社会が進展していきます。しかし,将来,極端に言えば,3人に1人が高齢者となる時代を前にして,介護保険などの制度の充実とは別に,元気な年寄りがいかに生きがいを持って老後が送れるか,考えることが大きな課題となります。ぜひ,いきいきプラザが皆様方から親しまれる施設として一日も早くオープンすることを切望しております。

 

 

 

(2)野焼きの現状と今後の対策について

 

次は,緑区の野焼きの実態についてであります。
 資源循環型社会を実現するために,廃棄物の減量化を促進し,安全で適正に廃棄物を処理することができるような体制を整備することを目的として,本年6月に廃棄物処理法が改正されました。
 しかしながら,日本経済の景気低迷を背景にして,廃棄物を適正に処理するために必要な施設の設置が進まないことや,本市は首都圏に位置し,高速自動車道路等が整備されていることで他都県からの流入が多く,野焼きなどの違法処理が依然として後を絶たないのが事実であります。
 今回の改正では,野焼き行為に対して直罰規定が盛り込まれていることもあり,悪質な野焼きを行う業者は減少するものと,私もその効果に期待をしております。

私は,この野焼きの件につきまして,過去何回か質問してまいりました。特に,昨年の第4回定例会においての質問で,当局より行政指導に従わない常習的な野焼きをしている2社に対し,警察への告発も含めて,法的措置を前提に強い指導をするとの答弁をいただき,翌日の新聞紙上にも取り上げられたところであります。

また,本年1月には,緑区の野焼きの状況がテレビで放映され,野焼きの実行者が木刀を振り回してテレビ局の取材を妨害するなどの行為が映し出され,緑区の住民としては大変驚きました。
 その後,野焼きの常習者2社については,実行者が行政の指導に従いおさまったことは,私の質問が時宜にかなったものと確信しております。そして本年法律が強化されたことは,市民にとっても行政にとりましても心強いものと思っております。

しかしながら,いまだに野焼きが緑区のあちこちで見受けられます。今後ともこの野焼きの問題については,当局の監視体制,指導の強化を要望しておきます。
 そこで,以下,3点伺います。

 

 

< 質   問 >

1点目は,緑区の野焼きの実態はどうなのか。

2点目は,廃棄物処理法が改正され,野焼きが直罰になりましたが,その内容と効果についてお伺いします。

3点目は,この廃棄物処理法の改正を受け,千葉市は野焼きに対して,今後どのような取り組みをしていくのか,お伺いいたします。

 

 

【 環境局長答弁 】

 

 緑区の諸問題について,所管でございます野焼き問題について御答弁を申し上げます。
 まず,緑区の野焼きの実態についてでございますが,議員御指摘の2社につきましては,市の指導のもと,昨年12月以降,野外焼却につきましては,確認されておらないところでございます。

しかしながら,自社物をドラム缶で焼却するなどの野外焼却の実態は,平成10年度では14件,11年度では31件,本年11月末までには17件と,年々増加傾向にございます。引き続き監視パトロールを強化し,その対応に努めてまいりたいと考えております。

次に,廃棄物処理法の改正についてでございます。
今回,新たに廃棄物の焼却禁止規定が加えられ,廃棄物の処理基準に従わない焼却,すなわち野外で焼却物の焼却は,たき火その他日常生活を営む上で通常行われる廃棄物の焼却であって軽微なものなどの一定の例外を除いて禁止となり,違反した者に対しては3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰則が新たに設けられ,平成13年4月1日より施行されますことから,その効果を期待しているものでございます。

最後に,野外焼却に対しての今後の取り組みでございます。市域全体では,増加傾向にございますことから,市政だより等により,法施行の周知を徹底するとともに,その対応につきましては,引き続き関係部署と連携を図り,監視パトロールなどを強化してまいりたいと存じます。
 また,悪質な事業者に対しましては,警察等関係機関と協議しながら罰則を適用するなどして,不適正焼却をなくし,資源循環型社会の構築に努めてまいりたいと考えております。

以上でございます。

 

 

 

(3)誉田地区における大規模小売店舗の出店状況について

 

次に,誉田地区における大規模小売店舗の出店状況についてお尋ねいたします。

さきに申し上げましたとおり,中小企業を取り巻く環境は依然として厳しく,中でも中小小売店を取り巻く環境は,消費者ニーズの多様化やモータリゼーションの進展,大型店の出店等,特に厳しさを増しております。
 大型店の出店による影響は,中小小売店や商店街の活動への影響のほか,住民の生活環境に対する影響等多方面に及び,特に週末や売り出しセールにおける買い物客による交通渋滞の発生等は,町の機能そのもに大きな影響を与えております。

我が町誉田地区にも,緑区の中でも最も規模の大きな誉田商店街という商店街がございます。

当商店街でも誉田駅を中心とし,大網街道に沿い形成された商店街であります。商店街が抱えておりますハード面での問題への対応にも,立地面など制約があり,また,御承知のとおり,誉田駅の両隣駅前には大型店が出店している等,厳しい環境もございます。

このような中,当商店街では,商店街共同販売促進事業として,期限付商品券制度を実施し,会員一丸となって地域住民の生活利便施設として頑張っておるところでございます。

このような環境の中,来年1月,誉田駅近くにスーパーがオープンする予定と聞いております。

御承知のとおり,誉田駅周辺は,日常的に交通渋滞を引き起こしており,当スーパーの出店は,さらに交通渋滞に拍車をかけることになり,大網街道を生活道路としている周辺住民への影響等が相当懸念されるところであります。    また,このような交通渋滞は,中小小売商業活動の面でも多くの問題を提起することになります。

聞くところによりますと,当計画店舗については,地元説明会が,ことし2月に開催されたとのことでありますが,その後の状況はどうなっているのか,いいたします。

 

【 経済農政局長答弁 】

 

次に,緑区の諸問題のうち,誉田地区における大規模小売店舗の出店状況についてお答えをいたします。

議員お話しのとおり,誉田駅近くにオープンを予定しておりますスーパーは,大多喜町に本社を置く食料品を中心としたスーパーレオでございますが,当店舗の出店手続につきましては,旧法の大規模小売店舗法に基づき千葉県に届け出がされ,調整が行われたものでございます。
 地元説明会は,本年2月に2回開催をされまして,住民等から,現状の交通状況を踏まえ,交通問題についての質問,意見が多く出されたと聞いております。

また,県の大規模小売店舗審議会による調整につきましては,8月8日に終了しておりまして,一例を申し上げますと,店舗面積1,499平方メートルから1,350平方メートルに縮小し,また閉店時間につきましても,午後10時から午後9時に変更するなど,大店舗法による手続は既に終了いたしております。
 計画店舗につきましては,12月中に建物が完成をし,来年の1月下旬には開店が予定されいるというふうに聞いております。

なお,今後も情報等の把握に努めるとともに,地元商業者への支援等について検討してまいりたいと存じます。

 

【 要   望 】

 

地域で長年にわたって地域の皆さんの生活と一体となって営業を続けてこられた地域商店街が,大型店舗などの出店により苦戦を強いられることは,全国的な問題でございますが,ぜひ地域に根差した地域商店街の活性化に向けた施策の展開を,今後も続けられるようお願いをいたします。
千葉市は,緑と水辺を生かし,多自然都市であることを標榜し,ちば・ビジョン21の各論の第1に,そのことが掲げられております。

緑区はその名のとおり,緑の部分が多くを担う地域でありますが,ぜひその緑を生かした住みよい町を目指し,地域の一人一人の努力が実を結ぶよう,私も頑張っていきたいと思っておるところでございますが,現在,市内の各所に,世紀越えフェスタちばの華やかなポスターが張られており,大みそかの日には,中央公園を中心としてさまざまな催しが予定されておるようであります。
12月1日,JR千葉駅から中央公園につながる道の左右を中心にイルミネーションが点灯されました。世紀越えフェスタちばのポスターには,百年に一度のトキメキを,と書かれておりますが,ぜひ,あのイルミネーションの輝きが,明るい21世紀へとつながる光であることを願いまして,私の質問を終わらせていただきます。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)

 

 

 

(4)誉田北公園について

 

次に,誉田北公園について伺います。

私が,平成11年第1回定例会の総括質問で,誉田駅北側一帯の公園整備について質問しました。その後,当局の努力によりまして,関東財務局千葉財務事務所が所管する国有地と周辺民有地を含めた近隣公園として,誉田北公園の計画が進んでいると伺っております。地元の住民の方々も,この公園が町の生活環境の改善に大いに役立つものとして,楽しみにしておるところでございます。

 

 

< 質   問 >

 

誉田北公園の現在の進捗状況と完成時期はいつごろになるのか,また,施設内容はどのようなものを考えているのかを,お尋ねいたします。

 

 

【 都市局長答弁 】

 

緑区の諸問題のうち,誉田北公園に関する御質問が2点ございましたので、順次お答えいたします。

まず,1点目の進捗状況と完成時期でございますが,現在の進捗状況は,平成11年度に行いました用地測量をもとに,用地取得を進めているところであります。

国有地につきましては,公園として払い下げ要望書を提出し,平成1212月6日に,国有財産地方審議会に付議され,承認をいただきました。近々払い下げ申請書を提出し,今年度中に契約,支払い,登記等が完了する予定となっております。また,民有地の買収につきましても,年度内契約を目指して,現在地権者と折衝を進めているところであります。

次に,完成時期でございますが,地権者の方々の御理解と御協力をいただきまして,平成13年度と14年度の2カ年で施設整備を行い,平成15年度早々の開園を目指してまいりたいと考えております。

次に,2点目の公園の施設内容はどんなものを考えているのかとの御質問でございますが,この公園の地形が,全体的に緩やかな傾斜地でございますので,可能な限り地域のコミュニティーの拠点となる多目的な利用が図れる広場と,子供たちが遊べる遊具のある広場を確保し,そのほかは自然な景観の芝生地や花の楽しめる樹木を植栽し,四季を通じて市民の方々に親しんでいただけるような公園施設を考えてまいりたいと存じます。

なお,具体的な公園整備計画を進めるに当たりましては,地元の方々の御意見も参考にしてまいりたいと考えております。

終わります。

 

 

 

(5)誉田駅周辺の街づくりについて

 

次に,誉田駅周辺の町づくりについてお尋ねします。
 私は,この壇上で過去5回,誉田駅周辺の町づくりについて質問しましたが,その都度当局より前向きな答弁をいただき感謝しているところであります。
 御存じのとおり,誉田駅周辺は,誉田駅を拠点とし,駅南側の大網街道を中心に栄えてきた地域であります。都市基盤整備のおくれから,通勤通学の時間帯は,主要交差点を初めとし,多くの道路で交通渋滞が発生し,沿道環境の悪化が懸念されております。
 さらに,地区の中心拠点であります誉田駅は,南側のみの改札口であるため,北側地域からの利用は,東西に迂回を強いられる状況にあります。そのため,駅利用者の利便性に劣るばかりか,JR外房線による南北分断が地域の活性化の妨げとなっております。
 当局におかれましては,これらの問題を解決するため真摯に取り組んでいただき,昨年の第4回定例会におきましても,誉田駅周辺の町づくりについて質問をしたところ,駅舎の橋上化を初め,駅前広場や道路整備を行うとして,整備するとの答弁でありました。

これらの整備には,相当の期間と財源が必要と思われますが,地域住民の長年の願いですので,一刻も早く事業に着手することを望むところであります。
 そこでお伺いいたします。

 

 

< 質   問 >

 

まず,誉田駅周辺の町づくりの基本的な考え方と進め方について,どのように考えているのか,伺います。
 次に,十文字踏切前の交差点改良についてであります。
 主要地方道千葉大網線の十文字踏切前の交差点は,千葉方面に向かう車線に右析レーンがないため,日常的な交通渋滞が発生しております。特に,朝夕の通勤通学の時間帯は,渋滞の激しさに拍車がかかります。渋滞の列が百数十メートルの長さに達することも珍しくございません。聞くところによりますと,今年度,交差点改良のための設計を行うとのことであります。
 そこで,千葉大網線の交通渋滞の緩和策として,十文字踏切前の交差点改良をどのように進めていくのか。
 以上,2点についてお伺いいたします。

 

 

【 建設局長答弁 】

 

誉田駅周辺の町づくりの御質問にお答えいたします。
 初めに,町づくりの基本的な考え方と進め方についてでございますが,昨年の第4回定例会において御答弁申し上げましたが,誉田駅舎の橋上化を核とした南北の駅前広場や,駅への新たな連絡道路の整備を先行して実施することを基本として考えております。
現在,誉田駅周辺の課題を調査,整理することを目的とした基礎調査を実施しております。さらに平成13年度には,詳細な調査を行い,具体的な事業計画を作成する予定でございます。
 次に,十文字踏切前の交差点改良についてでございますが,議員御指摘のとおりであることは,認識しております。
 そこで,この渋滞を緩和するため,千葉方面へ向かう車線に右折レーンの設置を予定しております。今年度は,設計等を行いまして,関係機関及び地元との協議,調整をいたしまして,平成13年度に事業着手できるよう努力してまいりたいと考えております。
 以上で終わります。

 

 

【 要   望 】

 

誉田駅周辺の町づくりについてでありますが,誉田駅舎の橋上化を核とし,南北駅前広場や駅への新たな連絡通路の整備を先行して実施することを基本とした,誉田駅周辺の基本調査に着手したとの答弁をいただき,内容についてはおおむね理解いたしました。
 しかしながら,駅南側の幹線道路は,バス路線にもかかわらず幅員は狭く,日常的な交通渋滞が発生しており,歩行者にとっても非常に歩きづらい現状にあります。そのためにも,地域住民の道路整備にかける期待は大きく,一日も早く整備を待ち望んでおります。当局におかれましては,このような状況を十分認識していただき,現在進められている調査とあわせて検討していただくよう要望いたします。

 

 

(6)高田排水路について

 

次に,高田排水路についてお伺いいたします。
 私たちが子供のころは,水路でザリガニやドジョウ,メダカ等をとって遊んだものでございます。
 近年は都市化が進み,結果として水質の汚濁が顕著となり,水生生物や植物が生息できなくなるほか,自然湧水も減少し,流水の正常な機能の維持が保てなくなってきております。21世紀に向けて,人が水とかかわり,水辺で子供たちが遊べる環境を後世に残していくことが重要だと考えております。

高田排水路においては,これまでコンクリート矢板護岸での整備が進められ,平成11年度に栄橋上流部の一部区間で,多自然型水路のモデルケースを試みて,この結果,平成12年度から本格的に実施する計画であると聞き及んでおります。環境に配慮した水路づくりを目指していることについて,新聞や市政だよりにも掲載されており,このような取組姿勢は,近年の社会情勢からも必要であると,私も大いに賛同するとともに高く評価するものであります。
 平成10年3月,第l回定例会及び平成11年3月の第1回定例会の総括質問においても,高田排水路の整備計画について質問したところでございます。当時の建設部長の答弁で,高田排水路は,延長が非常に長いため,多くの費用と年月が必要であり,今後もより一層の推進に努めるとともに,西部支線の上流に計画している調整池の具体化を図っていくと回答をいただいております。

そこでお伺いいたします。

 

 

< 質   問 >

 

まず1点目は,これまでの整備の進捗状況がどのくらいか。また,投資額はどのくらいになるのか。

2点目は,新たな試みとしている多自然型水路の整備区間は,どこを予定しているのか。

3点目は,調整池の計画をされている中,ただ単に雨水の調整機能だけではなく,地域の状況を踏まえ,人が集まり楽しめるような,親水的な施設を考えているのかどうか。この辺の方針についてお尋ねいたします。

 

 

【 下水道局長答弁 】

 

高田排水路について3点の御質問をいただきましたので,順次お答えさせていただきます。

まず,1点目の整備の進捗状況と投資額についての御質問ですが,高田排水路は,流域面積1,267ヘクタールと,非常に大きなエリアを受け持つ水路でございまして,総延長は1万4,040メートルございます。

平成11年度末の実績では,整備済み延長が1,363メートルで,9.7%の整備率となっており,今年度に713メートル実施しておりますので,今年度末の見込みは,5.2%アップいたしまして14.9%となる予定でございます。

投資額につきましては,委託費,用地費を含めた総事業費で,平成11年度末で109,000万円でございます。

今年度は,5億4,000万円の執行となっており,今年度末の見込みは,合計いたしますと163,000万円となります。

次に,2点目の多自然型水路の整備につきましては,議員お話しのとおり,水環境の保全という観点に立ち,計画の見直しを図り,平成11年度にモデルケースとして,市民ニーズにこたえるべく多自然型護岸工法で実施したものでございます。

整備区間につきましては,若葉区川井町地先の主要地方道浜野四街道長沼線から上流部,約6,000メートルを計画しております。

最後に,3点目の親水的施設とした調整池計画についての御質問ですが,高田排水路は,大きな流域を持っておりますことから,本線,東部支線及び西部支線に,それぞれ調整池の設置を計画しております。

このうち,東部支線及び西部支線の調整池につきましては,従来型の調整池として計画しております。

しかしながら,本線部分に設置する調整池は,誉田駅裏の北側で多数の人の利用が見込めますことから,議員御指摘の親水的な施設が可能となるよう検討してまいりたいと存じます。

以上でございます。

 

 

 

(7)椎名小への歩道について

 

まず1点目は,椎名小学校への歩道の整備についてであります。
 市道古市場町高田町線は,椎名小学校への通学路として重要な路線でありますが,歩道のないところが一部存在し,児童,地域住民等が非常に危険な状況にあります。しかしながら,当局の御尽力によりまして,歩道整備の推進が図られており,また,この路線から椎名小学校へ連絡する道路につきましても,順調に推移していると聞き及び,地域住民を初め学校関係者も大変感謝しているところであります。

しかし,現在,刈田子町地域の住民は,通勤通学,また日常生活にも鎌取駅などを利用しておりますが,鎌取駅までの道路が整備されていないため,かなりの回り道をし,大変な不便を強いられているのが実態であります。

つきましては,一日も早く遠回りの不便を解消する道路の整備を強く要望するところであります。

上は新しい区画整理の団地ができ,また刈田子町,あるいはまた椎名崎町,昔の村はそのままでございます。この辺の道路整備についても,ひとつよろしくお願いいたします。

 

 

 

(8)杉山堰について

 

次に,椎名地区の杉山堰についてお尋ねいたします。
 杉山堰用水路は,約380年前に設置された歴史のある用水路で,以来,地域の人々が心血を注いで守ってきた農業用水路でもあります。この上流域には,土地改良事業の圃場整備が進み,用水路の機能回復を図るとともに,これと一体的に親水護岸や遊水施設を設け,水辺空間を生かした地域住民の憩いの場を整備する,いわゆる水環境整備事業を実施していることに対しましては,評価をしているところであります。

しかしながら,下流域の水路,地区で申しますと,古市場地区の印刷団地周辺では,水路は水の流れが悪く滞留しており,悪臭や雑草の繁茂,害虫の発生源になるなど,地域環境の悪化を招いております。この水路の管理主体は,杉山堰土地改良区と聞いておりますが,関係者の話から察しますと,組合員の高齢化や減少等によりまして,改良区での管理は非常に困難になっているようであります。
そこでお尋ねいたします。

 

 

< 質   問 >

 

今後,生活雑排水の流入などにより,水路の維持管理がますます困難になることなどが予想されますが,千葉市としてどのように考えているのか,お尋ねをいたします。

 

 

【 経済農政局長答弁 】

 

最後に,杉山堰についての御質問にお答えをいたします。
 椎名地区にございます杉山堰用水路は,歴史ある農業用水路としてこれまで利用されてまいりましたが,近年,下流域におきまして,御指摘にもございましたように,都市化の進展あるいは農業者の高齢化等によりまして,農業用水路としての利用ではなく,むしろ生活排水路として利用されている実態がございます。

この用水路は,杉山堰土地改良区によって維持管理をされてまいりましたが,組合員の高齢化あるいは減少等により,改良区の存続そのものが困難となっております。

そこで,水利権の放棄あるいは改良区の解散について,千葉県に申請がなされておりますが,県が解散を認可する際には,解散後の水路の管理を地元市町村が行うことが要件となりますことから,本市に対しましても,当改良区から,水路の維持管理について移管の申請が提出をされております。

市といたしましては,本用水路の下流域につきましては,生活排水路としての利用が現状であることにかんがみまして,今後の維持管理,整備等につきまして,関係部局と協議,検討してまいりたいと存じます。

以上でございます。

以上,通告に従いまして順次質問をさせていただきました。あと3点ほど質問項目がありますが,今回は要望という形をとらせていただきます。要望と申しましても,それぞれに地域の皆さんにとりましては,重要な課題ばかりでございますので,当局におかれましては,今後の施策展開に当たって,真摯な対応をしていただけますよう,前もってお願いをいたします。

 

 

 

(9)市街化調整区域の公共下水道整備について

    (土気・誉田・鎌取)

 

また,以前から公共下水道について質問してまいりました。土気,誉田,鎌取周辺の整備促進について要望してきたところですが,当局にあっては,積極的な整備を進められ,今年度末までには市街化区域内の私道を除き,おおむね整備が完了するとのことであります。

一方,市街化調整区域につきましても,千葉市全市域汚水適正処理基本構想に基づき,汚水処理施設の整備区域が策定され,今補正予算の議案説明の中でも,積極的に公共下水道の整備を図るとの説明があり,理解したところであります。

当局においては,生活環境の向上のため,さらなる努力を続けていただくことをお願いし,要望します。

 

 

 

10)明治大学(誉田農場)について

 

最後は,明治大学の誉田農場についてであります。

新たな大学の立地は,地域の活性化を初め,学術,教育,文化の向上等,さまざまな波及効果が期待でき,また,都市のイメージアップにもつながるものとして,都市政策上極めて意義があるものであり,多くの自治体が,大学誘致を重要な政策の一つに掲げ,さまざまな取り組みが行われております。

本市におきましても,新総合ビジョンの中で,引き続き大学等高等教育機関の整備誘導に努めるとしており,今後とも情報収集を初めあらゆる機会をとらえ,積極的に誘致活動を展開していただくことを期待するものであります。

さて,明治大学誉田農場の活用により,新学部の本市進出につきましては,平成5年,明治大学からの申し入れがあって以来,市長初め市当局の御努力はもとより,私も,地元住民の熱い思いとともに,要望活動や議会での要請など,できる限りの取り組みをしてまいりました。昨年,大学設置基準の一部改正,校地面積基準の緩和措置を理由に,断念の意向が伝えられました。長年にわたる悲願の明治大学進出が断ち切られ,地元の落胆は非常に大きく,私としてもまことに残念でなりません。

その後の,誉田農場に関する大学側の見解としては,現在のところ将来の具体的な土地利用計画は定めていないとした上で,今後,この土地の有効な活用については,21世紀における大学のあり方等を含め,検討を進めていくとのことであります。

誉田農場は,誉田駅北側に広がる広大な用地であり,誉田地区全体の町づくりを進めていく上で,極めて重要な位置にあります。しかしながら,現状は,農地やグラウンドとして利用されているものの,林の部分が多く,隣接する誉田中学校の生徒の通学,特に下校時の安全対策等は,非常に困ったもので,地域の大きな問題となっております。

このたびの誉田駅の駅舎橋上化を初め,駅前広場や道路整備等の事業が具体化され,誉田地区の町づくりが具体的に進んでいく中にあって,大学側の誉田農場の検討に当たっての新たな動きなども期待されるところであります。

ついては,当局におかれましては,誉田地区の現状を踏まえ,大学側の動向を初め,社会情勢を的確に見きわめ,誉田地区住民の総意である,安全で快適な町づくりの推進に向け,今後とも明治大学側とさらなる熱意を持って,協議,検討を進められますよう強く要望するものであります。

なお,本件は,地元議員の私に課せられた最も重要な課題であると考えておりまして,今後とも,その実現に向け粘り強く取り組む決意でありますので,申し添えておきます。

以上で,要望も含めまして,1回目の質問を終わらせていただきます。

ありがとうございました。(拍手)

 

トップへ戻る